卒業までに、俺を好きになってくれないか
部活に初参加して、汗を流した


なぜか、女の子らがきゃあきゃあ

言っていた



和久井さんから、きゃあきゃあ言われたい



…言わないだろうな



とか、1人で想像しながら


帰ると




「宮原君!!夕食、食べにおいで!?」


どうしようかと、迷ったけど

換気扇からのいいにおい


俺の好きなクリームシチューのにおい



「風呂入ってからきます!」


「うん!まだまだ出来ないから
ゆっくりおいで!」












「おじゃまします」



ダイニングテーブルには、3人分の

サラダとシチュー、ご飯があり


他にも、おいしそうなのがあった


Rieの手作りを食べれるなんて…



あまりの美味しさに、夢中で食べていると



「学校は、どう?」



井澄さんが聞いてきた



「楽しいです!」


「可愛い子いた?」


「はい!隣の席の子が
めちゃくちゃ可愛いくて!!!」


俺の言葉に、Rieが固まった気がする


「なんていう子?」


「和久井さんっていうんですけど
なんか、可愛いくて!!!」


あれ?


井澄さんも固まった



「すみません!!俺の恋話とか
興味ないっすね!!あははっ」



Rieは、クールだ

表情を変えず、無口


片づけを手伝い


コーヒーまで、ご馳走になる


ふと、Rieの目が気になった



「綺麗… 青空みたいですね…」



Rieは、目を見開いた



「そんなこと初めて言われた…」



「そうですか?
俺の中学時代のクラスメイトの女子が
Rieさんファンで、カラコン入れて
先生に怒られてました
綺麗な目だから、真似したんだと思います!」



「宮原君、リエはね
自分の容姿が、好きじゃないんだ」


「なんで!?こんなに綺麗なのに!?」


「俺達、兄妹なんだ」



へ?


声が出なかった




「顔は、そこそこ似てるのに
色は、似ていない
だから、嫌ナンだって」




「そう言われたら…
そっくりですね!!双子ですか?」



「違うよ」





そう言って、井澄さんはRieの頭を撫でた




双子以上の絆があるように、思えた












< 15 / 50 >

この作品をシェア

pagetop