カタブツ上司に愛された結果報告書
『えぇっ!? 入院? ちょっと大丈夫なの!?』

「はい、大丈夫……だと思っていたのですが、どうやらヒビが入ってしまったていたようでして」


看護士から入院に関しての説明を受け、早速入院の運びとなったのだが、正直今も頭の中は混乱しちゃっている。
けれどいつまでも混乱してはいられない。


車椅子を借りて公衆電話へ向かい、真由子さんに事の経緯を説明し今に至る。


「それで大変申し訳ないのですが、手続き上保証人欄に記入をお願いしたくて。それと着替えなども部屋から持ってきてもらえるでしょうか?」


実家は地方で、今すぐに駆けつけてもらえる距離じゃない。

友達も仕事しているし、自宅に何度も招き入れているほど気心が知れている友人は少ない。


真由子さんなら何度も私の部屋に来ているし、ちょくちょく泊まりに来ているから、どこになにがあるかも大体把握している。


それに入院する上での保証人にお願いできるのは、やはり真由子さんしかいない。

本当に申し訳ないけれど、頼れるのは彼女だけ。


『もちろんそれくらい任せて。……でも私でいいの? 保証人とか例のカレの方が適任じゃないの?』


真由子さんの言葉にドキッとしてしまう。
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