電話番が一番偉そうな探偵事務所

ガサ入れ?

僕が事務所に戻ると仁王立ちして待ち構えた小林さんが

「デジカメ出しな」

と僕の手柄を横取りしようとして来た。

「勘違いせんときぃね。多分翔は、パクられとる…そしたらいずれマッポがここに来るやろ?大事な証拠品やけんね。バレんように隠しとかな…そこら辺は、あたしの得意分野やけんね」

う〜ん…信じていいもんだろうか?

もっともこの事務所じゃ電話番の彼女が一番偉いのは明白

僕の初仕事の結晶は、あえなくひったくられた。

「さてガサ入れされる前にバックれるか」

え?

小林さん帰っちゃうの?

「大宮さん見捨てるんですか?」

「だって5時過ぎたもん」

あくまでも彼女はマイペース。
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