桜色タイムカプセル
大好きな君に、ありがとうを。
「ねえ、かいくん」


お墓に向けて、小さく震えている声で話しかけた。



「私は、ちゃんと青春してたのかな……?」


もう戻らない高校生活。



思い出深い高校生活。



きっと君なら、こう言うだろう。


『その思い出があるのなら、それはれっきとしたさくらの青春だ』


ってね。



春の暖かい風が、短くなった私の髪を揺らす。



「そうそう、私ね、髪の毛切ったんだー。こんなに短くなったの小学生ぶりだよ」




かいくんの死から、1年以上が経った。
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