ポケットの幸せ

そっと包み紙をはずしてその四角いお菓子の端っこを

少しだけ舐めてみた



・・・甘い



甘くてたっぷりのミルク



顔見知りのおじさんが一度だけくれた飴玉の甘さとは全然違う



もっとやさしくて



もっと温かい甘さ



パサパサの残ったパンでもなければ
ゴミと判断された野菜の切れ端でもない

口の中いっぱいに広がる幸福感が


女の子の胸を熱くした


< 17 / 20 >

この作品をシェア

pagetop