【企画】海のあるここで
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「じゃあねー!」
「うん、ばいばーい!」
下校時間になった校舎。
私もささりんに手を振って教室を出た。
「みなみちゃん!」
「え?」
校門を抜けたところで声をかけられて立ち止まる。
振り向くとそこにはクラスメイトの男子が緊張した面持ちで立っていた。
「なにー?」
「あの、ちょっといいかな」
「うん……?」
そう言った彼に首をかしげながらついて行くとひと気のない路地についた。
いったいなんだろ……?
「あのさ、俺……」
「……?」
「みなみちゃんのこと好き、なんだ」
真っ直ぐに私を見ながら言ったクラスメイトに目を見開く。
う……。
この瞬間は何度体験してもなれない。