キミと初恋、はじめます。
────……門をくぐった途端、
辺りに異変が訪れた。
「きゃー!翔空さまあああ」
「王子ー!今日も素敵ですねっ」
「ってか、誰その女!翔空様に気安く触るんじゃねぇ!」
「なに?誰?翔空さま、この人誰?」
あっという間に囲まれた、あたしと翔空。
いや、正確には翔空だけだけれど。
ゆうに20人はいるんじゃないかと思うほど、翔空の周りには輪になって女子達が集っていた。
……こういうことか……。
つまり、危ないっていうのは。
今までこの女の子達を相手にしなかった、学園の王子さまの翔空が、突然現れたチビ女(自分で言うのは虚しいけれど)を連れていて、
さらには、手まで繋いでしまっている。
そしてそれは必然的にその女子達の……いわゆる〝的〟になってしまうから。