今、2つの色で



「はー…、はぁ…疲れた」


靴箱に着いた頃には、あたしの呼吸は大きく乱れていた。


オレンジ色の光と白い雪は、ここでも当たり前のようにその姿で靴箱を優しく演出している。


「う…寒」


靴箱は学校内とはいえ、一番外に近い場所。


すきま風があたしの素足を撫でて、痺れるように身体を伝っていく。

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