今、2つの色で


――って思ったけど。


「凛夏~ちゃんとまとめろって~」


それとこれとは話が別でした。


自分にも配られているはずのしおり。


そんな自分のしおりの姿はどこにもなく、あたしのしおりを勝手に読みながら…逢坂はそう言った。


「あのねぇ…あんたが嫌だ嫌だって言うからまとまんないんでしょ?!」


あたしは雑誌を読むようにペラペラとページをめくっていた逢坂からそのしおりを取り上げて丸め、そのまま頭を叩いた。


「出た暴力女」


「いいから黙って決めろ暴力男」

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