ぼくの宝物。
鈴木未桜。

彼女の腫瘍は悪性であり、

「...という治療を行っていきます。」

もう手術をすることも、完治することも不可能であり、

5年生存率は、20%以下である、ということ。

僕は、絶望した。

今年で付き合って4年目の彼女。

冷めないのかと友人に言われたこともあるが、僕は彼女を愛している。

何よりも、居心地の良い関係なので、未来のことも考えていた。

軽くその話に触れたとき、彼女なりに隠しつつも、喜んでくれていた。

これからだった。

5年生存率なんて確率であり、20%はあるのだが、10年以後は、もう5%未満であると言われた。

それを聞いた彼女の顔からは、表情も光も消えていた。
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