悪いキス

「大航……助けて」

「他の男の名前を呼ぶなよ。俺の名前を呼べ」

私の瞳からは一滴の涙が零れた

涙で潤んだ目からはリングが滲んで余計に瞬いて見えた

「……大航……」

愛しい名前を呼んでも助けに来るわけがない

そう分かっていても呟いてしまう


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