よく晴れた空に
もしも、今日…


雨が降らなければ





貴方に再び逢うことは




なかったかもしれない








突然、降り出した雨に、濡れないように


私は、雨宿りをしようと、空き家の軒下へ


そこには、先客がいた





着物の雨をパタパタと払っていると

男の声が上から聞こえた




「この前の…」




顔を合わせ、時が止まったかのように


見つめ合った






ふと、人の気配を感じた


「こんにちは!また、会えましたね!」




我に返り、雨宿りしているのが

2人だったのかと気づく




「こんにちは!急な雨で…
困りましたねぇ~」



当たり障りのない返事をしておいた



この2人とは、これからずっと

一緒にいる


なぜだか、そんな予感がした





< 8 / 87 >

この作品をシェア

pagetop