みかんいろ
「さて、こんどこそお風呂入ろ・・・。」
はぁ。と、溜息をつきながら脱衣場に入った。
「極楽極楽...♪*゚・・・それにしても無駄に風呂でかいよなぁ。あの時から思ってたけど。」
でかい湯船の中に1人ぷかーと、浮いていた。その後長い髪の毛を洗い、体を洗う。ちなみにみかんの胸はまな板だ。ガチでツルペタだ。凹凸がない。その代わりと、言ってはなんだか、傷があちこちにある。旅をしていると傷がよくできるのだ。刺客に襲われたり・・・とか。
ふと、じぃっと鏡を見つめて見ると・・・最近女顔が余計に進行したなと、思ってしまう。今まで男として生きた方が都合が良かった。身長も高いし、武術も普通の兵士よりは長けているし。
「考えても何も始まらねーもんなー。仕方ない、自分を見ても生まれた過去がわかっちゃうだけだし。上がろっと。」
さっさと体を拭きなかなか乾かない髪の毛を乾かし始めた。
「だいぶ乾いたかな?」
そう言って無防備な状態で、出たのがいけなかったや・・・

「おい、女とまれ。」
声の主が誰かはだいたい憶測がつくがっ!女だとバレたらあかんので
「はぁ?俺は女じゃねーし。」
だいたいの男に対しては一人称が俺になる僕。振り返ると先ほどの脱衣場の男性・・・がいた。顔が完璧に驚いている。
「な!?お前男なのか!!?」
「そうだ!・・・て・・・テイル王子か?」
じっと見ていたらやっぱりテルにしか見えない。男がまた、さらに驚いている。
「よくわかったな・・・!?」
だって心の声がもろ聞こえてるんだもん・・・。みかんはそう思いつつ、ふんっと鼻で笑ってやった。
「仕返しだ。」
「はぁ?俺なにかしたか?」
「さあなー。」
これはからかいがいがありそうだなぁと、みかんは思っていた。
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