永遠dream

⑤~すりぬけた幸せ~

 「萌々も覚えてるだろ?お前は2度襲われる経験をしている。1度目は俺。2度目は……あの時だ。」

私の頭に、一瞬にしてたくさんの記憶が駆け巡る。

ヴァンパイアの身体能力の高さ、身軽さ、力の強さ、赤い瞳、迫る恐怖…………
「…………!!」
私は自分の震える両肩を抱きしめた。

 「あんなことは北海道ではよくあるんだ。特にサミットの日は危険が増える。それに、俺はハンターにも狙われるからお前を……守りきれる自信がない。」

「でも私は……自分の目でちゃんと見たいの。逃げずに向き合いたい。」

「…………わかった。萌々の安全が保証されたら一緒に行こう。」

レイは私の安全を第一に考えていた。

それでもどうにかして一緒に行こうとしてくれたことに、私はそっと胸をなでおろした。
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