永遠dream

⑥~ぶつかる視線~

「そうだ!ご飯食べてく?」

 「…………ごめん。俺は人間と同じものが食べれないんだ。」

え…………

……知らなかった。

 「あ、ごめんね!……えっと…………。」

聞いてはいけなかったかもしれない。

…………どうしよう。

 「大丈夫。」

彼は私の心を見透かしたかのように言った。

でも…………

「いやほんとに、別に気にしてない。」

どうやら本当らしい。
それがわかると少し安心できた。

「じゃあ、いつも何食べてるの?」

彼は、少し言いずらそうにしながらも答えてくれた。

 「人間の血か……それが入った食べ物。」

「…………ふーん。」

私はそれしか言えなかった。
それも、結構不自然だったと思う。
彼は、こうなることをわかっていたから言いづらかったんだろう。

彼はいつも、私の一枚上手だ。
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