翼をなくした天使達

●未来の約束

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それから数日が経って、あの不良達は警察で取り調べを受けたと聞いた。保坂がどうなったかは分からないけど、きっと真実が明らかになると私は信じてる。


「ってかお前……食い過ぎじゃね？」

昼休み。私はお弁当の他に学食のたぬきうどんとコロッケ、そしてデザートの冷凍みかんをぺろりと完食した。

「そう？だって食べないと体力つかないじゃん」

若干蒼井が引いてるけど気にしない。

少しだけ自分に自信がついて周りの事を気にしなくなったら心に羽が生えたみたいに軽くなった。

「つーか……どうなの？」

蒼井はいつも通りパンを食べているけど私より全然食べてない。むしろまだ何かを気にしてるみたいだ。

「どうってなにが？」

「いや、だからあれだよ。あれ」

蒼井が珍しく口を濁しているけど私はさらりとその答えを言ってみた。

「あー私と蒼井ができてるってやつ？」

そう、あれから何故か事件よりもそっちの噂の方が大きくなっている。

まぁ、なんの接点もない蒼井の事を私が擁護して、挙げ句の果てには当日一緒にいたとか言ったら大体そんな感じになるだろうとは思ってた。


「教室でもみんな聞き出そうにしてるけど聞いてこないよ。相手が蒼井だから聞きにくいんじゃない？そっちの方が楽だから助かるけどね」

私はそう言ってオレンジジュースを飲んだ。