翼をなくした天使達

●現実と狭間





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『ねぇ、あかり。それって自分でやってる?』

ある日の休み時間、私のフリスクケースをまりえが指差した。

『あーうん。この前暇だったからさ』
『まじ?すごっ!今度私にも作ってよ』

それはスワロフスキーでデコったケース。元々可愛い物は好きだったけど一度やり始めたらハマっちゃって、それからは私物を暇な時にデコったりしてる。

『そういえばあかりに借りたDVD見たよ。めちゃくちゃ面白くて2回も見ちゃった』

『でしょ?』

まりえとは趣味も性格もなんとなく似ていてすぐに打ち解けた。

『今日うちに取りにくる?そのまま泊まってもいいよ』

『でもまりえの寝言うるさいし…』

『ちょっとそれは言わない約束でしょ!?』

何もかもが順調だった。

下の名前で呼び合う事もおそろいの物を買いに行ったのも、泊まりに行ったのもまりえが初めて。

まりえの見た目は派手で学校でもクラスでも目立っていたけど、私はいつもその隣にいた。


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