保健室の先生と私。



「あれまぁ……」



信号を待ってる隣から、声が聞こえて視線を変える。



あー…おばあちゃんが買い物袋を落としちゃったみたい。



見たからには、ほっとけなくて…。



「おばあちゃん大丈夫?私も持とうか。」



思わず、声をかけてしまった。



「あらあら、いいのかい?」



「うん!大丈夫。」



「じゃあ…お願いしようかね。」



信号が青に変わって、おばあちゃんと一緒に足を動かす。



結構、重いなぁ。



「おばあちゃんどこまで行くの?」



「あっちに家があってねぇ。」



「オッケイ!」



教えてもらった道を、少し歩いて家まで向かう。



どうせなら、家まで手伝いたいしね。



「ここだよぉ!ありがとねぇ!」



「いえいえ。」



玄関で荷物を置いて帰ろうとしたら。



「待っておくれぇ?」



「ん?どうしたの?」



「これ、持ってて。」
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