ほっこりツアー
1章、どこにでもいるOLです
 私はコンビニへ夜食を買いに行こうと、アパートを出た。二階の部屋から階段を降りて、河沿いの舗道を歩きはじめた。

 T字路にさしかかる…車の音が右側から聞こえてくる。周りは住宅街で右の道はカーブしていた。私はカーブした道を一度見て、左の真っ直ぐな道を進んだ。車の音が近いてくる。大きな車だ。

 私を追い越し、バスは速度を落とし、奇妙な場所で止まる。バス停はなく、周りには私しかいない。それに街灯と静まり返った家。

「私には関係ない」と心の中で呟き、通り過ぎた。

 バスの自動ドアが開き「お姉さん、毎日にお疲れですか?」と男の子の声が後ろから聞こえた。

 私は振り向いた。 

 そこにはブロンドの髪に蝶ネクタイ、スーツ姿の小学生がいた。
 
 なんとまあ、可愛らしいこと。私はその小学生がこの場に相応しくないばかりに、一瞬妖精に見えた。




< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop