せめて、もう一度だけ
「ダンナの電話、俺が受けたし。


ミキがダンナともしてたっていうのが、すげーショックだった。


でも、どうしても、ミキを嫌いになれなかった」


「嫌われても仕方ないこと、したのに」


「言ったろ?


俺は、ミキが一緒にいてくれればいいって。


だから、俺がミキの全部を受けとめるから。


もちろん、赤ちゃんも」


「えっ?」



信じられなかった。


自分の子どもじゃないのに一緒に育てるって考えてるなんて、想像もしてなかった。



「一度、ミキのダンナさんと直接会って話したいと思ってる。


考えといて」



最後にまた、すごいセリフを残して、遼くんは倉庫を出ていった。



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