クラッカーにはご用心
「連絡ぐらいしてもええんとちゃうの~?俺らも探しとんに。」



「そうですよ!うちらも心配しとったんですよ!こーぞーさんに危ないからゆわれて、探すんも我慢しとったんやから!」



「けんしろー、ひなー、落ち着こなー」



涓畤壟は不満を口にし、碑鉈は怒りを爆発させる。


殊犂が連絡を怠ったことに2人とも怒っているのだが、止める剣の笑顔の方が恐ろしい。



「…それは…………それより、番号を無断で調べておいて好き勝手なことを言うな。」


「えぇ~めっちゃ今更~」



一瞬言葉に詰まるも殊犂は至極最もな答えを返し、涓畤壟は脱力する。



「入院のこと知らせたんや、そんくらい目つぶらんかい。」


「……もういい。貴様達に聞いたのが間違いだった。」



「ちょー、ことりちゃん!!」



失望したように言い、涓畤壟が止める間も無く殊犂は出て行った。



「けんしろー、かっきーに連絡や。」


「え?何を?」



「………………。この状況で分からんか。」



柿蒲に連絡する意味を判断出来なかった涓畤壟を、叡執は呆れた目で見る。


しかし、涓畤壟には経験値が足りないような気がすると剣は思った。
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