ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
『当機は予定通り、約15分後に新千歳空港へと到着致します……』

機内アナウンスに導かれ、私は静かに目を開ける。

小さな窓の外に目を向けると、そこには緑の広がる見たことのない世界。

ああ、本当に来たんだな。

座席の下に置いていたカバンを膝の上に取り出し中に入っている巾着袋をそっと触ると、中にある缶の錆びた感触が手にザラリと伝わってくる。


ハルーー

あなたは今

どこにいますか?
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