暗闇のアリス second story [完結]





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深秋真香 side









眩しすぎるくらいの太陽光が降り注ぐ病院の屋上は、まだ今が夏であることを物語っていた










まさか、彼女に慰められるなんて思ってもみなかったな。












私が知っている彼女は、残酷なまでに無なただの人形。











でも私の前にいる本当の彼女は、ただの少女でしかなかった。










今まで何を憎み、誰を殺したいと思っていたのかわからなくなった。











むしろ、そう思っていた自分が愚かだったということがしれた。













ポケットからタバコを取り出して火をつける







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