暗闇のアリス second story [完結]
兄がにしゃにしゃした顔で私をみる
「俺とお前の名字がいっしょだろ?だからお前のことは姫様って呼ばせてんだよ」
「亜李朱でいいじゃない」
「あ?馬鹿か我が妹よ。
だれが、知らねーやつに名前をよばせるわけねーだろ」
えっへんとでも言うかのような顔のこのバカ兄
少しむかつく
「まあ、いいじゃねーか。似合っせるぜ、ひめさま」
「潤まで、……」
潤が荷担しているなら私は何も言えない
肩をがっくり落とした。