空の下で
急いで部屋に帰ってソファーに座った。


あの人誰なんだろう……


彼女だったりして?


すごく顔立ちの良くて、すらっと高かったよ……


誰なんだろ……


ピーンポーン


インターホンの画面を見ると、お兄ちゃんだった。


「はーい。」


「あ、柚姫?入っていいか?」


「うん、いいよ」


「ありがとう」


お礼を言うのは私のセリフなのに……とか思いながらも、少し散らかった部屋を片付けた。


「あ、柚姫って、あれ?ホルターは?」


「さっきね、職場の同僚が来てて、外してたの……」


「ほーほー、分かった……どう?ドキドキしたりする?」


「やっぱり、重い荷物持ったり、結構運動したら、ちょっとなるみたい……」


「そうか……んならまた電話するわな」


「うん!ありがとうお兄ちゃん!」


「おう!」


「あ、下まで行かなくていい?」


「いいよそんなの……」


やっぱり親にそっくりだなぁなんて思ったりしながらも、玄関まで見送った。
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