それは、落ちた。



部屋の中は彼との思い出が多過ぎて。

歩いた街中で、彼と同じコロンの香りに思わず振り返ってしまう自分が嫌になった。


『…真帆』

『なに、和くん?』

『…俺さ、』


今でも鮮明に思い出せて。


夜は息苦しくて、何度も目が覚めた。

『どした、怖い夢でもみた?』

そう言って抱き締めてくれた彼。


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