8歳上のパパ【長期更新停止中】




彼が立ち去った後のリビングには、どうしようもないくらいの喪失感が漂っていた。

一人残されたあたしは、居たたまれなくなってその場にうなだれる。


なんで?
どうして――……?


‘ごめん。美未ちゃんが面白すぎて’

‘あ~腹痛ぇ……’


さっきまで……そう言って笑っていた彼は、幻だった?


あたしはただ、ドキドキして。
上手く答える自信がなくて……。


だから咄嗟に誤魔化してしまっただけなのに。


『関係ない』
その一言が、あたしの胸に突き刺さる。


ひどいよ。
娘だって言ったのはそっちのくせに。


十分、関係あるじゃん……。


それなのに。
どうしてそうやって突き放すの――?















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