8歳上のパパ【長期更新停止中】


それはつまり。

自分の心の中にいるのが、一志ではないと認めたということで。

切なそうに歪んだ梨花子の表情に、チクリと胸が痛む。


「だから前に言ったのに。ちゃんとケジメ付けなって」

「うん、……ごめん」


梨花子の言う通りだ。



「……どうする気?」

少し間を空けて聞こえてきたいつもより低い梨花子の声が響く。


「今度こそ、ケジメ付けるよ」

あたしははっきりとそう告げた。


そして、さっき心に決めた思いを全て、梨花子に話した。

曖昧なこの状態から、卒業するために……。












< 269 / 314 >

この作品をシェア

pagetop