プリンセス騎士 ※更新中※
*楓side*
地平線の向こう側、
沈みかけた太陽が綺麗に海を照らしている。
ここが3年前の秋、彩華が亡くなった場所。
亡くなってからは1度も来てなかったけどあの日と同じ、何一つ変わってない。
海も波も砂浜も、空さえも。
「ねえ、あや…」
途切れた未戸香ちゃんの声。
今の俺がどんな顔をしてるのか身に染みてわかった。
ここへ来たら苦しくなる。
彩華を助けられなかったこと、自分が生き残ったことへの罪悪感で胸がぎゅっと締め付けられるような。
あの時こうしていればよかった…
あの時もっと彩華と向き合えばよかった…
考えれば考えるほど出てくるのは後悔の念ばかりで。
何一つ、前になんて進めてないんだ。
「聞いたよ。梓先輩から全部…」
。
未戸香ちゃん、それは違うよ。
兄さんは全部を話してない。
だって、本当の真実は俺しかしらないから。
「全部じゃないよ。」
「え?」
「兄さんが未戸香ちゃんに教えたの、全部じゃないんだ。」
「“全部じゃない”って…どういう意味?」
今までで誰にも話したとなんてなかった。
けど未戸香ちゃんにならいいかなって思ったんだ。
でも、真実を知ったら未戸香ちゃんはどんな顔をするかな。