プリンセス騎士 ※更新中※






押し寄せる波。

何度も溺れそうになりながら前へ進む。





『コボッ…あ…彩華…』





待って…待って待って待って…

置いてくな…お願いだから独りにしないで…

彩華…彩華待って…





『コボッ…ゲホッゲホッ…』





我に返れば足が届かないほど深い場所まで来てて。





『あや…えっ…』





気づけば、目の前に彩華の姿はなかった。





『彩華!!彩華!!どこに行った!!彩華!!』





何度も何度も叫んだ。

何度も何度も名前を呼んだ。

でも、どこからも返事が来ることはなかった。



その後、彩華は海保によって海中に沈んでいたのを発見された。


当然誰もが俺を責めると思った。

助けられなかったし留めることができなかったから。

けど親や友達、彩華の両親でさえ、俺を責めようとする人間は現れなかった。

それどころか彩華の両親は口を揃えて『ありがとう』と言った。




助けられなかった、

目の前で彩華を死なせた、

なのになんで礼なんて言うんだよ。






< 216 / 220 >

この作品をシェア

pagetop