妖怪なんて見たくない!
あの子は妖怪側の人間だよ
「いやぁ、ホントに邪魔だなぁ」
ニコニコしながら神凪さんはそう言う。
「…………ほんと、すいません」
神凪さんの運転する車の中。
助手席にはいつも私。
………のはずなんだけど。
座ってるのはなぜか、蘭。
腕組みをして目を閉じて黙っている。
「いいよいいよ。七波ちゃんは何も悪くないって。そんなに謝らないでよ。
悪いのは全部蘭くんなんだから」
ニコニコと蘭に向かって毒づく神凪さん。
ああ、なぜ付いてきたんですか蘭さん。