おにいちゃんの友達
5章 誰かのために
おばちゃんが体が悪いってこと、どうして教えてくれなかったのか母に問いただしたら、おばちゃんに「言わないで」って口止めされてたらしい。

だけど、大事な私の大好きなおばちゃんのことなのに、どうして言わないのよ。

例え口止めされてたって言うべきだと思う。

随分、母を責めてしまった。

だけど、母も辛かったのかもしれない。

自分の姉が病気だなんて。

あゆみおばちゃんは1週間ほど薬を投与した後、経過観察で入院するらしい。

その後も、経過を見ながら、入退院を繰り返す生活になるみたい。

仕事に夢中になりすぎて自分の体をほったらかしにしていたからだって母は言っていた。

でも、おばちゃんは仕事第一だったんだよね。

結婚もしないで、ただひたすら走ってきたんだもん。

おばちゃんには後悔はないはず。

それに、きっと治るって私は信じていた。

こないだ会った時も、すごく元気だったもの。

これまでも病気一つしたことのないおばちゃんだから、きっと大丈夫。

夜、ベッドに入る度に、何度も自分に言い聞かせた。

お兄ちゃんも随分驚いていた。

でも、お兄ちゃんは母とおばちゃんが急に会って話をしていたって聞いた時から、なんとなくそんな気がしていたって言ってた。

おばちゃんから聞いた話、お兄ちゃんにも教えてあげたかったけど、きっと私が言ったら、

「何えらそうに言ってんだ。」

って言われるに決まってるから言わずにいた。

おばちゃんが元気になったら、自分で聞きにいけばいいって思ったし。
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