キスラバーズ
イタズラ心
学校へ行く前に見た美希ちゃんからのLINEで爆笑した

内容はこんな感じだった

「姪っ子が作ったイチゴ尽くしすぎるケーキ…スポンジにイチゴシロップを混ぜ、ホイップにイチゴジャムを混ぜ、イチゴをたっぷり乗っける…どこ食ってもイチゴじゃぁー!」

甘そう…

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「甘そうだね…胸焼けしない?」

すぐに答えは返ってきた

「超甘い、目痛くなったもん!」

そんな、甘かったんだね

「てか、ここ!いきなり電話切らないでよ!」

昨日のことを思い出す

「ごめん!ごめん!」

「いいよ、これから直で聞くから!」

あぅ、美希ちゃん怒ってます?

ピンポーン

インターフォンが鳴る

ドアを開けて相手を見る

「こーこーちゃぁーん?」

やっぱり怒ってるよぉ!

ぎゅっ

美希ちゃんは私を抱きしめた

「え?」

「心配したじゃない!何で自殺なんか…私の気持ちは無視すんの?親友を失うなんて嫌だよ!」

美希ちゃん…本当にごめんね

「あの時の私はどうかしてたの、ごめんなさい。もう自殺なんかしない、約束する。」

私も美希ちゃんを強く抱きしめた

「うん、ならいいよ。もう、しないでね…辛かった…ここ居なくなると思って…辛かったんだよ!」

美希ちゃんの目を見ると赤く腫れていた

泣いたのかな、大神君の時は全然腫れてなかったのに…

「遅刻するから、行こう?」

美希ちゃんはまだ私にしがみついていたが、私が優しくなだめて学校へ向かう

「ここ…なんかごめん…取り乱しちゃって…」

「いいよ…私だって美希ちゃんが同じ事になったら…これくらいじゃ済まないから…」

本当にそう、美希ちゃんを失ったら…考えたくもない…

革靴で走る音が聞こえる

「ここ、と茅野さん…大丈夫か?」

「茅野さんか、美希でいいのに…」

「んじゃぁ、美希…さん大丈夫?」

「うん…それじゃあ!お二人さんまた放課後ね!」

絶対空元気だね…美希ちゃん

「ありがとう…美希さん。」

「新…心配したの?」

「当たり前だ!ったく、お前は!」

新が私を抱きしめる

「ひぅ!」

間抜けな声が出た

「1日会えないのがどんだけ辛いか…わかるか?また手を切ってるかもしれないとか、不安すぎるんだよ…」

「…新…本当ごめんなさい…心配かけたかったわけじゃないの…」

「無事ならいい…もう心配させんな…じゃ無いと、無理矢理でも一緒に住むぞ?」

「…へっ?」

悪戯っぽい笑みを浮かべる新

本気だ…

「嫌なの?」

「さ、流石に結婚の約束すらまだの男女が一つ屋根の下に居るのはちょっと…」

「…結婚の約束?したようなもんじゃ無いの?それとも、指輪が欲しいか?」

イジワルだなぁ

私は無視して新をきつく抱きしめる

「ここ…目瞑って?」
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