熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
あたしの文章は、あたしの心で思っていることを、文章というカタチで表現したもの。だからあたしの文章を見せるってことは、あたしの心の中を見せるってコト。

心の中をみんなに見られる。

ソレってある意味ハダカを見られるのより、恥ずかしいし、見られたくないって思う。


「まぁ、俺は東京にいたときも新聞部だったし、今はフツーに記事を書いてるけど、はじめて書くときはスゲェ勇気がいったし、みんなにどんなふうに思われるんだろう、って、不安で心が押しつぶされそうだった」

「………」

「でも、本気でプロを目指すんなら、恥じを全部脱ぎ捨てるくらいの勇気が絶対に必要だと思う」

「恥じを全部脱ぎ捨てる……」

あたしにそんなことができるのかな? ハダカを見せるのよりもずっと…何十倍も恥ずかしい、そんなことがあたしにできるのかな?

「………」

あたしは厳しい現実を前にして、完全にことばを失っていた。

「なんかゴメンな…乙女の夢を壊すみたいなこと、言っちゃって……。悪りぃ、謝るよ」

「そんなことないです…それが現実だし本当のことですから……」

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