花咲く感情
プロローグ
些細なことでいじめは始まる。

私、日比野 沙羅(ひびの さら)の場合は

親友が転校したことだった。

私は唯一の親友が転校したことでクラスから孤立した。

「沙羅ちゃんって暗いよね。
一緒にいても楽しくないし・・・。」

クラスのリーダー格の女子が言った一言。

これがいじめの始まり。

暴力は振るわない。

ただ無視するだけ。

私の存在が薄れていくのを感じた。

苦しい、辛い、無視しないで

私はここにいるのに・・・。

死にたくなったのは一度や二度ではない。

でも、死にきれなかった。

死ぬのが怖かった。

痛いのはいやだった。

だから私は心を殺した。感情を殺した。

だって、心が無ければ

傷つかずにすむから・・・。




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