イジワル御曹司と花嫁契約
その代わり、弁当屋はこれまで通り残して、人を増やして経営者として携わってほしいと頼んだ。


 東郷財閥の傘下として置いたので、資金面で心配することはなくなった。


実際に店には立たずとも、これまで通り店を続けていってほしいと思う。


 それと、これはまだ俺の構想段階で胡桃やお義母さんには伝えていないのだが、お義母さんの料理の腕前は相当本格的なもので、このまま埋もれさせるのは勿体ないと思っている。


 あんな小さな弁当屋がこれまで続けてこられたのは、確かな実力があったからだ。


亡くなったお義父さんの夢がイタリアンレストランを作ることだったと以前に聞いたので、ゆくゆくはお店を持たせてあげたいと思っている。


お義母さん本人が、厨房に立つことは体の面でできないとは思うが、味を指導することならできるはずだ。
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