うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜
 



「トイレ貸してね」
と瑞希に言ったあと、トイレに入った神田は、そう広くはないトイレの中を眺める。

 少し身を屈め、カラカラとトイレットペーパーを引っ張ってみた。

 マジックでバーカ、バーカ、と書かれている。

 いや、書いたのは一回なのだろうが、インクが突き抜けているので、何度もバーカと書いているように見える。

「……なるほどねえ」
と呟いた。





< 200 / 328 >

この作品をシェア

pagetop