秘密 ~生徒に恋して~


私は、悠也の気迫から逃れようと、彼の胸に手をついて抵抗しようとしたが、両手首を強く掴まれ、それもまた戸棚のガラスに押し付けられた。
またガチャンと派手な音が室内に響く。

そのままの状態で暫く私を睨んだ後、掴んだ両手をほどくと、悠也は素早く私の首筋から耳の辺りを両手で強く掴んだ。


次の瞬間、悠也の唇が、私の唇を押さえつけていた。
熱い息が私の口の中に広がる。
悠也の舌は、私の舌の周りを這い回り、激しく動く。

あの日の優しいキスとは全く違う、荒っぽく怒りを含んだキス。

好きな人のキスなら嬉しい筈なのに、心の中はどんどん痛みでいっぱいになって来る。

私は首を振って、悠也の唇から逃れようともがいた。

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