孤独な姫とカラスの瞳

ガタガタッガチャ



誰も来るはずのない地下室に響く物音と鍵の開く音。そして数人の男の話し声。



「開きましたよ!」



「おいロキ、誰もいないからって大声出すな。」



「はーい、でもキースさんも結構大きいですよ。」



「俺はいいんだよ。それより宝とご対面といこうか。」



その声と同時に開けられた扉、隠れる間もなくただ立ち尽くすサラ。



「えっ?誰???」



「こっちのセリフですけど。」



目を丸くしながらこちらを見つめる男は炎の様に赤い髪に可愛らしい顔をしていた。



その後ろには銀色の長い髪で美しい顔立ちの女、深緑の髪にメガネをかけた男、そして不機嫌そうにこちらを見つめる黒い髪の男。
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