溺れる恋は藁をも掴む
 キス、キス、キス………
唇は、何度も重なり合い、大人の時間を迎える準備をした。


 ねぇ、アキ‥‥‥
あなたは今、何を考えて私を抱いてる?

 久々に再会した同級生とこんな事しちゃったよ……不思議、びっくり………までは、私と同じ気持ち?


 私は、最高の理解者でもいいから……
もう、裸のまま私を置いて行かないで!

 ちゃんと、女にしてって願っていた。

 「華、セックスに正直になって!
いや‥‥今は俺に正直になって!」

 甘く囁くアキ。

「はっ‥‥恥ずかしいのぉ‥‥‥
でも‥‥気持ち‥‥いぃよ‥‥‥」

 「恥じらいは女の武器だね。
 可愛いって思う。
華は魅力的だよ、安心して!」

 ねぇ、アキ……不思議だよ……  
恥ずかしいのに、気持ちいい……

 もっと、もっと、アキを感じたいって思ってしまう……

 でも、言わない!
やっぱり、恥ずかしいしもん。

 寂しい心が救われてゆくよ……

 アキの腕の中で、女になりたいって、思ったよ。
 
 セックスをして、素直に言葉に出来ないなら、恥じらいで誤魔化すの……

 ーーそれも、女の特権じゃない?ーー


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