俺様彼氏はShy Boy?


「1年前より、もっと好き……」


微笑むあたしの頬に、海斗の手が添えられる。


涙で微かに潤んだ瞳。


「なんで泣く?」

「……海斗が好きすぎて」

「馬鹿か」


フッと鼻で笑ったけれど。

あたしを見つめるその瞳はやっぱり優しくて魅入ってしまう。


「海斗は?」


ちゃんと、あたしのこと好き?

あたしと同じように1年前よりも好きでいてくれる?


遊園地まで来てくれたこと。

ミッチャンからあたしをさらってくれたこと。

一緒に観覧車に乗ってくれたこと。

オニキスのピアス。

てっぺんでのキス。


全部、ぜーんぶ。

あたしが好きだから?

だからヤキモチ妬いてくれた。

そう思ってもいいよね?

「…いいんじゃね?」

「えっ…?」

「ばーか、全部口に出してるから」


クスクス笑う海斗。

真っ赤な顔をしたあたし。



「そうだよ。比奈が思ってる通り。

……充に妬いた」


目の前の海斗が迫り。

チュッと唇が軽く触れる。


「…好き」


何度も、何度も触れる唇。


「知ってる」


抱きしめられて。キスされて。

いつもより甘い海斗に、あたしはトロトロに溶けていった。



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