俺様彼氏はShy Boy?

その言葉の意味



文化祭一日目の終わりが近づいて。

ミッチャンたちとはさっきお別れをして、自分たちのクラスへと帰っていった。


未来はたまたま担任に捕まって、連れて行かれたのを見送って。

なんとなく足がここへと向いてしまって。

気づいたら、保健室の前にいたんだ。


「ふう…疲れた」


思わず出た言葉に、あたしの後ろでフッと鼻で笑うのが聞こえて。

ゆっくりと振り返った。


「なんで、笑うんですか!?」


頬を膨らませるあたしを見て、さらにククッと肩を震わせた。


目の前には高藤先生。

今日は白衣じゃなくてラフな格好だからか、いつもとなんか雰囲気が違う。

そういう姿を見るのは初めてじゃないのに、校内にいるからか…変なの。


「一人、か?」

「ちょっと休憩しようと思って」


いつもなら、保健室は病人が来るところだって険しい顔するのに。

今日はいつもと違って、涼しい顔して保健室の鍵を開けてくれた。


文化祭のときは救護室が別に設けられているから、保健室の入り口は閉められていたらしい。

そんなこと、全然知らなかった。


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