俺様彼氏はShy Boy?


不意に掴まれた腕に。

痛いほどに食い込んでくる大きな手。


初めは何が起きたのかわからなかったけれど。

すぐに、その掴まれた腕にドクドクと波打つように熱が集まっていった。


あたしの顔は痛みに歪んでいく。


「誰?」


海斗からはあたしの歪んだ顔が見えてるはずなのに。

掴んでいるその手は、力を緩めることはなかった。


「…な、なに?」

「誰だよ」


その声は、いつもよりずっと低くて冷たい声。



何が?

そう聞きたいのに。

うまく言葉にできない。


「いっ…――」


掴まれた腕があまりにも痛くて。

どうにか離してほしくて、掴んでいる海斗の手に掴まれてないほうの自分の手を重ねた。

その瞬間、バッとすごい勢いであたしの手を振り払う。


それは、付き合ってた頃にやんわりと振り払われたときとは違って。

あからさまに“嫌だ”と言われた気がして。

ズキンと痛む胸、息ができない。


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