誠の誓い
「やぁ」


「お!先生!!
どうしたんだ?」


「君に御礼を言いたくて」


「ん?」




屯所の前で、もうすぐ帰って来るからと

言われ、待っていたらしい森本が

礼を言いたいというので、永倉は

首を傾げる



「喧嘩したんだがね…
どうにか、恋仲に戻ることが出来たんだ
ありがとう」



「そうかい!そりゃあ良かった!
おめでとう!!」


「永倉君こそ、おめでとう!!」


「ははっ 思った以上に幸せだよ
今まで以上に、励まねぇとなって
気合い入れてるとこだ!」


「ふふっ お幸せに!」


「おう!先生達もな!!」













数時間前









「先生 もう来ないで下さい
やっと、色々諦めついてきたんです!
私をフッたのは先生だし、先生は
私を看とれないでしょう?」


「医者には、行ったかい?」


「ええ 薬も飲んで、落ち着いてますよ」


「すまなかった
由縁を見捨てるような別れ方をして」


「……いいですよ
生きて別れた方が、いいでしょ」


「許してくれるなら……
もう一度……」


「先生 もう…来ないで
私、死ぬんだから……さよなら」













縁に別れを告げられて


考えた







(永倉君の中だけでも
由縁が幸せだと想って貰おう)

< 140 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop