誠の誓い
計画実行
御陵衛士 宿舎に戻ると


「酷いよ!伊東さん!
俺には、病み上がりだから駄目って
言ったのに…
2人で出掛けるなんて!!」



((……あ))



「ごめんなさい!藤堂君!
急な用事で、どうしても……ね!?」


「うっ……うん!急な用事だった!」



「フンッ いいよ!」



部屋へ向かう為、踵を返したところ


伊東から合図がある




「平兄ちゃん!!
まだ、出掛けるまで時間あるし
ちょっと話そうよ!」














藤堂の部屋






「副長から指示があった
今夜、伊東さんの暗殺をする
俺と平兄ちゃんは、京を出るようにって」


「俺も?」


「うん 俺と服を変えて、先に出て!」


「どこで落ち合うんだ?」


「別々に逃げるようにって」


「え?」


「いい? 平兄ちゃんは、縁として逃げる
伊東さんが殺害されて、御陵衛士が出動
そこで、平兄ちゃんの服を着た俺が
斬られて死んだことにする
藤堂平助が死んだと聞いても
顔は、隠したまま遠くに逃げて!
縁として平兄ちゃんが、遠くに行ってくれたら、俺も逃げやすいから!」


「土方さんが、逃げるように指示したの?
なんで?」


「俺達、伊東さんに近かったから
新選組に戻るのは、難しいって…
だけど、新選組の為だと想って
生き抜いて欲しいってさ」


「そう……」


「出掛ける支度するから、着物脱いでて」


「わかった」


< 153 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop