彼氏の好きなヒトになる方法


「はあ!?おま……人がせっかく心配してついてきてやったのに」

「あ。やっぱ私を心配してきてくれたんだ」

「!」


顔をさらに赤くして、隼が「しまった」という顔をした。


それをニヤニヤしながら見ていると、隼は視線を下にして「お前ちょっと黙れ」と弱々しく言った。


「……ぷっ。何ー?可愛いじゃん、隼」

「うるせー!あーもー、心配して損したわ。戻ろ」


すっかりいじけた隼は、部屋へ戻っていった。


あはは。素直じゃないけど、優しいやつなんだよな。いい友達を持ったなあ。


と、気持ちを和ませて部屋へ戻った。


だけど私は、この時隼の誘いを断ったことをこの後激しく後悔するのだった。










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