彼氏の好きなヒトになる方法
ゲーセンを出て、再びアーケード内を歩き始める。
隣を歩くイケメンをちらりと見て、内心で一息ついた。
ゲーセン、とりあえず楽しんでもらえてよかったな。
入った直後は、失敗したかなって思ったけど。
一緒にいて、普通に楽しい。面白いぞ、このひと。
顔もいいし性格もいいとか、こんな完璧な物件があっていいものか。そしてそんな人が、今私の横を歩いていていいものなのか。
なんだかまた不安になってくる。
大体なんでこの人、『私と会いたい』なんて思ったんだろう。
わざわざ友達に、しかも他校の女の子を紹介してもらわなくても、自分のとこの学校で充分モテるだろう。
外見だけじゃなく、中身も充分いい人だと思う。彼女なんてすぐ出来そうなのに……なんで私?
うーん、と考えていると、やがて目的のアイス屋さんにたどり着いた。