彼氏の好きなヒトになる方法
なんてこった。信じられない。
どうしてこんなことになったのかも、全くわからない。
とりあえず学校にいって、みんなに報告しよう……私がひとりでぐるぐる考えていてもどうしようもない。
そう思いながらも、私はしばらくベッドの上から動けなかった。
俊くんとのやりとりを意味もなく見つめて、ひとりでずっとドキドキしていた。
*
「つ、付き合うことになったーー!?」
教室で昨日の顛末を説明すると、璃子が目を見開いて叫んだ。
慌てて璃子の口を塞ぐ。クラスメイトたちがなんだなんだとこちらを見てきた。
「声デカイっつの!」
「ごべん」
口から手が離されると、璃子はハァと息をついて、「なんでそんな面白いことになってんの」と今度はニヤニヤし始めた。