彼氏の好きなヒトになる方法

「そ、それは………ちょっと、その、混乱しちゃって。思わず返事してしまったというか」



うう、言い訳くさい。嫌だな、こんなの。自分にムカムカする。ハッキリしろよ。



「正直になれよー、佳菜。イケメンに惚れちゃったんだろ？」



晃がニヤニヤしながらこっちを見てくる。隼はその後ろで、何故か少しムッとした顔をしていた。


学は特にいつもと変わらない、冷静な顔で私たちの成り行きを見ている。


「ほ、惚れてない！」

「やめなさいよ。佳菜は混乱してたって言ってるでしょ。男ってホントデリカシーないわね」

「ほ〜んと。これをきっかけに失恋の傷を癒して、佳菜がまた元気になるかもしれないじゃん」


ポジティブに考えよーよ、と唇を尖らした璃子が言ってくれる。