背伸びして、キス


クリスマスのあの日。




――大っ嫌い!




そう言って車を飛び出してから。
洋介さんとは連絡を取ってない。



だって。
別れたんだもんね、私たち。


別れましょう。
そんなやり取りはなかったけど。




あの流れは、そういう事だった。




洋介さん自身が広美さんを選んだくせに。
私にはもっといい人が、って私を理由にして別れようとした洋介さんが許せなかった。



あんなの、ずるいよね。
私、怒る資格あるよね。


あの反応、当然の反応だよね。



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